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Twitter300字ss 

Twitter300字ss。お題は「散る」です。 無題です。 まだ二分咲きの桜並木の土手をゆく。今年は暖かくなるのが遅くって、やっと後ろに乗せてくれた今日で三月は終わる。 「秋!止まって!だんご屋!」とメット越しに叫んで太ももを叩く。店先に一本だけある白…

それから

友人が書いた掌編に勝手に続きを書きました。 藤色の文字が友人、鴇色の文字が私の書いた部分です。 これを読んだ直後に、君たち三人はうちの科子と同じ高校だな…と思い、餌付け大好きお姉さんに連行され、ちらし寿司とクラムチャウダーを六人で食べる…とい…

Twitter300字ss 『鳳仙花』

Twitter300字ss。お題は「飾る」です。 『鳳仙花』 鳳仙花で爪染めをすると指の腹も染まる。指先が灯ったように滲んで赤くなるのが好きで、唇も頬も目尻も花びらで染めて遊んだ。 冴子のからだを触れ撫ぜると、火照ってその跡が薄紅に変わる。私と違って真白…

Twitter300字ss 『霜降りる日』

Twitter300字ss。お題は「氷」です。 『霜降りる日』 彼女はいつもサンドイッチを食べていて、朝、駅まで抜ける公園のメタセコイア並木の下のベンチに座っているのが見えるのだった。彼女が気になるのは、同じ制服なのに校内でその姿を見たことがないからだ…

23回東京文フリ ありがとうございました

11月23日の文学フリマ東京に参加しました。 ブースにお越しいただいた、本を買っていただいたみなさま、どうもありがとうございます。 ごちゃついたブースの図 物々交換もありがとうございました。 「物々交換ができると聞いたのですが…」と来てくださっ…

第23回 文学フリマ東京 エ52 情報まとめ

11月23日に東京流通センターで行われる、文学フリマ東京に参加いたします。 ブースは二階、エ 52 です。 詩歌・その他のジャンルになっていますが、小説と展覧会記録集を頒布します。 以下おしながきです。 ・個人誌 新刊 『半夏生』 書影ですが、一番…

文フリ エ52 『空間みんなの風景』記録集できました

文フリで出す先日行った展覧会の記録集ができあがりました。 なんだか訳のわからない感じでいいです。 展示を観にきていない人でも、会場内にどんなルールがあって、どんなものがあって、どんなことが行われたのか、たっぷりの写真と文章でお送りします。 文…

23回文フリ東京 エ52 既刊 『ユートピアだより』 見本 

新刊の見本はアップしましたが (こちら↓) toubako.hatenablog.com 今まで出した本の試し読みをどこにもあげていなかったので、ここで紹介します。 文フリのwebカタログにも情報を載せています。 「ユートピアだより」無響サイレン@第二十三回文学フリマ東…

みんなの文フリ エ52

今回の文フリ、ブースでは個人の本だけでなく、去る11月2〜3日に行いました、『空間みんなの風景』という展覧会の記録本も頒布いたします。 ↓ メンバーが記事を書いてくれました。 nononinono39.hatenablog.com 空間みんなの風景【記録集について】 http…

第23回 文学フリマ東京 新刊サンプル

前回の記事に書いたように11月23日に行われる文学フリマ東京に参加します。 スペースは エ−52 です。 toubako.hatenablog.com 以下、新刊『半夏生』のサンプルです。 夏の話、七年前高校時代に死んだ友達が忘れられないほぼニート女子と、同じく七年前…

第23回 文学フリマ東京 参加します

11月23日に行われる、文学フリマ東京に参加します。 スペースは エ52 です。 カテゴリーが詩歌その他ですが、小説出します。 無響サイレン@第二十三回文学フリマ東京エ-52 - 文学フリマWebカタログ+エントリー 新刊『半夏生』がんばります。気合いで間…

one table & two chairs 律 律とは別に、仲がよかった訳ではない。授業のグループワークとか以外では話したことがなかった。律と仲がよかったのは科子ぐらいで、他の子達とは全然、話しているところさえ見なかった。律は猫背で、よく隣りにいる科子は背が高…

西暦2356年のゆり

急にあのアニメのあの回のことを思い出しそわそわしたので書きます。 タイトルで察しのいい人は気付かれると思います。はい、『宇宙のステルヴィア』です。そしてもちろん、第19話「なきんぼ おこりんぼ」です。 『ステルヴィア』をご存じない方のため、ま…

22回文フリ東京おつかれさまでした

2016年5月1日文フリ東京お疲れさまでした。 ブースにお越しいただいたみなさま、ありがとうこざいます。 初めて合同誌を作りまして、、 メンバー三人だったのですがもう時間なくて、出発前夜にひーこらいいながら製本しました… しかし可愛くできたので…

第二十二回文学フリマ東京

2016年5月1日第二十二回文学フリマ東京に参加します。 去年同様個人サークルの他に、今回は三人で百合本出すブースにも参加してます。 主に個人の方【セー36】 無響サイレン@第二十二回文学フリマ東京セ-36 - 文学フリマWebカタログ+エントリー にいます。時…

ゆらぐ波うった糸は線の強弱と一緒で、紙に鉛筆でと同じくらい訥訥と 紙に鉛筆で引いた線はくぼみができるから消してもそこが分かって、糸は抜けばその線をつなぐ点しか残らない 速度が遅い分たどたどしく、歪みが 針と糸とで広い面に線をつなぐから、手元は…

秋のすえに

湿気た風吹かない寒くはない道路 夢に会う我を君と呼ぶひとのふみ 香によってつくられし漆黒の像うすい夕暮 照らされた古い塔を見る泣かないで この冬は懐中しるこの粉のように 固いビスケットアーモンドの粒歯にあたる 猫抱くように缶コーヒー抱き宿に着く

向かう人々 2

1はこちら→向かう人々 1 - 無響サイレン 次の日は休みではないから休みでないときのいつもを過ごす。仕事場のトイレで昨日のことを思い出していた。でも自信がなかった。言葉を交わしていないだけでなぜこんなに自信がなくなるのだろう。あんなに近くに居…

向かう人々 1

手の内の文字を追っているうちに眠くなって自然にまぶたが下がり、開き、再び読み始めると、眠たいのに目をつぶる前まで読んでいたところは、ここは読んだとはっきりとわかる。読んでいた場所はすぐには探せないのに、文字を追うと読んだところとまだ読んで…

cocoon おぼえがき

2015 8/2 マームとジプシー cocoon おぼえがき その事実ではなく、まず物語として、 接続が夢、私たちがみる夢、みている夢夢で、昔あったことをなぞる。夢なのにかつてあったことと思う。教室のうるささと戦場でのうるささの声の主は一緒、喋り声と叫び声と…

島の小屋のタイプライターから

「書かれた言葉は弱い。多くの人は人生のほうを好む。人生は血をたぎらせるし、おいしい匂いがする。書きものはしょせん書きものにすぎず、文学もまた同様である。それはもっとも繊細な感覚—―想像の感覚、想像の聴覚——そしてモラル感と知性のみに訴える。あ…

言い切ってはいけない、もっと迂回しなくては 意味をすべて引き連れていかなくては 遠くを見るために止まらず もう仕様がないからここを肯定して 何故と問われたら世界との接点だからと 私を引き止めたものに敬意を 線を引く時にはひとりで

1階と3階

そこはもともと3階建てで、もちろん1階と2階と3階があった。今は2階がなくなって、とても高い天井というか吹き抜けな1階と元のままの3階があるだけだった。大ざっぱな工事でただ2階の床や柱を取り払っただけのようだった。それは、もうそこが日常的…

文フリ・コミティア

文学フリマ終わりましたありがとうございました。 ・人見知り大発動となぞの緊張でやたらトイレに立っていました。 ・結局カレー食べてません。 ・結局声を掛けたかった人たちに声を掛けれませんでした。 本はかすかに売れました。嬉しいです。挙動が自分と…

第二十回文学フリマ東京

2015年5月4日に開催される文学フリマ東京に参加します。 サークル名「無響サイレン」、ブースは一階Eホール A-29です。 出し物は「さかがえり」という冊子です。短いお話がひとつ載っています。 表紙は山火事の絵です。なぜかたくさんケント紙がたくさ…

シャービックが冷えるまでの100の質問

雪舟えまさんが作った100の質問に答えてみようとおもいました。この間、100均ではじめてシャービックを見ました。ゼリエースのなかまでした。今まで気にはなっていたけれど、今日、なんとなくやってみました。いろんな身近な人の回答を見たい。 質問が持…

第二十回文学フリマ東京

2015年5月4日の文学フリマ東京に参加します。 本文20頁くらいのうすい冊子「さかがえり」と ちらしを持って行こうとおもいます。 サークル名は無響サイレン ブースは一階のA-29です。 今は表紙を描いたりしています。

わたしがまだ機械であった頃の夢を見た。少し前のわたしと同じように髪は長かったけれど、顔は似ていなかった。 名前が同じだったのでそれは自分と思った。でもそれは起きてからおかしなことだと思った。夢の中の自分にしか通用しない感覚がある。 そこでわ…

とてつもなく遠くから来た人に 予想していたの違うさらさらの髪の毛で 目は開かず手を合わす 通じる言葉を探りながら、話しかける。同じ会話をして、わたしも遠くへ連れて行って欲しい。 通じる針穴が見つかって、手が痺れる。肘から電流が走る。 他の人の力…

ささはら

箱に入っていた彼女の髪は早緑色だった。彼女に生えていたであろう根元の方を紺の糸できつく縛られていた。 「ちいさい頃は、クリームみたいな、ほとんど白の金髪だったの」彼女は言った。今の髪は濡れたような黒だった。 「毎年、春になって、道の木の葉が…

わたしたちの記憶を全て統合し世界を創りあげるものはいない、でもここはそのようにして創られている。世界は言葉でできている?世界は記憶でできている。誰かが欠ければその分なくなる。ここはひどく頼りなく見えるけれども、それは一つひとつがそうである…

ここでここで

自分の知ってることしかわからない/ 自分の過ごしてきた今までで、起こってきた、その、それまでの身を置いてきた世界と似通ったところで、その人は話しをしていた/ だからさ、そういうのが想像力が乏しいってことだよね、少し考えれば最低限調べてみなくち…

私と似ているあなたは、

私と似ているあなたは、と思っていたけれど違うところがたくさん見えてきてそこまで似ていないのかもしれない。でも考えの芯のようなものは、同じ、線の上にあると思う。好きなものが一緒であると急に分かったような気がするだけだ。 あの子の嫌いな人は、別…

日永一日

そのままにしておいて、目を瞑り、耳を塞げ 当たり前のことを言われたので腹が立つ、私は一人でいるくらいにはものを知っている これから恐いことがたくさん起こるから、私たちは、何も、見ないし聞かない 外の人たちはみんな、食べるものの心配をしている …

痛いことと怖いことは嫌いだから自分が死ぬ時のことは考えたくないけれど死んだ後のことを考えるのは楽しい。 ・うてなの上に丸っこい壺がのってふたの部分も蓮のつぼみになっている厨子甕をみた。あれらは骨をそのまま入れるのだから割と大きい。あれに入り…

好きなものは何度言っても構わない

たまにはここにも本のこととか書いてみます。前に書いたけど消した! 今年読んだ本でよかったもの ・『ノーライフキング』いとうせいこう ・『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ ・『沈黙/アビシニアン』古川日出男 ・『プラトニック・プラネッツ』雪舟えま ・『…

その場で片足をつけたまま半回転する、と正面を向いた自分が立っていた、同じ方向にもう半回転して最初と同じ向きに直るとまた正面を向いた自分が立っていた、さっき現れた今私の後ろにいる自分はどうなっているのか気になって後ろを振り返る途中で多分、そ…

坂の街

上り坂と下り坂の数が違う街の話を聞いた、ある仕組み。 滅多に現れない下り坂をその人が通る時だけは絶対に出てきて、でもそこを通る人はそんなにいないからほとんどその人しか通らない坂になっている。 街には昔掘られた地下道があって今では入れないけれ…

ある質問

ある街には上り坂が5つ、下り坂が6つあります。 この話は合っているでしょうか、間違っているでしょうか。

ともかく、目にうつる何でもかんでもがはっきりとしてきて、普通ならピントの合わない視界の隅のほうにあるものまでちゃんと見えた。だから僕は自分の目の動きが他人からどんなふうに見えているのか心配になった。鏡をのぞいたり、他人の瞳の中をのぞいたり…

展覧会記録

2014年10月3〜7日 沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館にて 『輪郭線のない君からの合図を取り逃さないために』 ある人が「書いてあることは事実なのか」と尋ねてきたけれど、事実でも嘘でも好きなようにすればいいと思った。少し本当のことを書い…

砂上にて

十四年前に死んだ人が次の次の人に洗われている浜辺 指の骨 いっぽんきりで残されて地形をかたちづくる要素となる 白いうつわに入れられ、からだの一部 見たこともないような眩しさ ここでのおとむらいはかんたんなこと すべてがなくなるまでほうっておけば…

無意識に、取り入れた誰かの言葉を喋っている。 大体みんな勘違いしかしてないのに、よくもまぁ って 言い方が意地悪。

全方向

指示に従って進む 足下しか見ない 指示はいつも数歩先に現れる 現れる指示を見逃さないため後ろを振り返る間がない 指示はそのままなのか消えていくのか知らない これがどこに私を案内しているのか知らない これは自分を案内するためのものなのかもわからな…

砂漠

瓦礫から漢字を見つけた 自分の名前の文字だった。 ものの形と音が一緒になったものは珍しいのではないかと思った。

みんなが気に留めないことを疑問に思う彼女はかわいい みんなが気に留めないことを疑問に思う彼女は鬱陶しい 全てを初めて見るように彼女は見る いつか目が焼ける 鬱陶しい

最初

わたしもみんなも忘れてる、誰かの中にあるわたしの言葉よ 一人歩きしなさい

君がいる街に一番近い駅のひとつ前で降りて、今動いているかわからない工場の周りをうろついていると、踏切にぶつかった。 それは工場内に続く線路の踏切で、嫌な予感しかしなかった。しかし方法は踏切を渡るしかなかった。駅まで帰るために来た道を引き返そ…

ずっと気になっていることがあってそれはもしかすると自分以外の人には当たり前のことなのかもしれなくてそう思うとその疑問のような気がかりを口に出すのがはばかられるのであんまり気にすることをやめたのですがでもどこかに自分と同じ気がかりを持ってい…

練習

判読できない文字 紙を二回折ってつくる直角 遠くのかすかに全体が動いている山 すべての木が細かく振動して 紙の目を見る 湿気で色が消えるペン 歩道橋の階段のすぐ隣にあるそば屋 階段の上の通路が円形になっている歩道橋 立体交差 フェンスと生け垣ではさ…